ついとう

ある意味日本文化に大きな影響を与えた人が亡くなった。

訃報:米澤嘉博さん53歳

この人はマンガ評論家で、コミックマーケット(コミケ)の創設メンバーの一人であり、育ての親だ。ここに記して追悼の意を表したいと思います。コミケは現在、参加3万5000サークル、一般参加者のべ51万人で世界最大の屋内イベントと言われている。町田市の人口が40万人なので、いかに大きなイベントであるかがおわかりいただけるかと思う。私がコミケに通ったのは、東京に来てからの事だった。Wikipediaによる年表の晴海(3期)と言われる時代の事だ。B館2Fを中心にまわっていたと言えばわかる人にはわかるだろうか。大学同期で同じ古本屋でアルバイトをしていたK君の車に乗って晴海に行き、CBで連絡を取りながら有名サークルの同人誌を買ったものだ。

ある時点から、日本のマンガ文化はコミケを中心にまわりだした。プロのマンガ家も儲けを度外視して嬉々として参加していた。コミケは通常の経済原則が通用しない場所だったが故にこれだけの大きな発展をしたというのは非常に興味深い。めまぐるしく変わる社会情勢のなかにあって時に非難されるオタク文化を一貫して擁護していたのが米澤氏だった。氏の仕事は日本文化に後戻りのできない変化を起こしたと言える。

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