昨日は、長女Sの誕生日だった。

Sは、3歳になった。ケーキを買ってきて、みんなでお祝いをした。プレゼントに小さいキーボードをあげると、喜んで遊んでいた。Sは最近よく、おしゃべりをするようになった。顔立ちがやや外人風で、母娘で歩いているとよく「ハーフちゃんですか?」と聞かれるそうである。ハーフには違いないのだが(母は中国人だから)意味が違うので返答に困るそうである。4月から、近くの保育園に行くことになっている。最初は泣くだろうな。

ういにー

ヤマトホールディングスが、Winnyネットワークに流出した機密データの削除に成功したらしい。

お詫び(ヤマトホールディングス)(Googleによる保存されたページ)

すこし引用してみよう。

「北信越YHCの社員1名が、業務資料作成の為、営業実績等の過去資料を自宅の個人用パソコンへ持ち出し保管しておりましたところ、ファイル交換ソフト
「Winny」を通じて2006年4月以降にネットワーク上に流出してしまい、当該資料に含まれていたお客様情報及び社員情報も流出していたことが判明し
ました。
 
パソコンから流出させたデータは、既にネットワーク上から削除しております。
該当のデータは、お客様のお名前・ご住所・お電話番号等です。現在までの調査
では、データが不正に使用された事実は確認しておりませんが、今般、お客様の被害防止の観点からご連絡させていただくことにいたしました。」

Winnyネットワーク上に公開されたファイルは、各Winny上にキャッシュファイルとして保管される。このキャッシュファイルは、Winnyネットワークからのリクエストによっては消すことはできないので、ヤマトホールディングスはWinnyが稼動したPCを遠隔操作する技術を保有していることになる。また、特定のファイルがどのWinnyにキャッシュとして保管されているかは暗号化されているため、通常は特定不可能である。この点についても、キャッシュの暗号化を解除する技術をヤマトホールディングスは保有していると見られる。これらの技術は、Winnyによる情報流出に頭を悩ませていたIT業界にとっては大きな朗報であり、革命的な技術であると思う。

そういえば、ヤマトホールディングスの23日付けのプレスリリースが26日になっていつのまにか変更されている。お詫び(ヤマトホールディングス)(日付は23日のまま) なぜなんだろう。

てんしょく

Mと名乗る人物から私の携帯に電話があった。

彼女は転職コンサルタントで、ある企業が人材を探していてあなたはぴったりだから転職しませんかという話だった。その気はないのでお断りした。また彼女は「I社はもう辞めたのですか」と聞いてきた。I社はずいぶん前に辞めている。情報古いよ。

日本には外資系企業に強いコネをもった転職コンサルタントが多くいる。彼らは、コネを使って人材が欲しいという情報をどこからか聞きつけてきて、エンジニアを一本釣りして紹介し、紹介料をもらうビジネスをしている。大手のEast Westなんかは別だが、ほとんどが個人商店である。アメリカ人が多く、なぜか皆日本語が話せない。どうやって税金を納めているのか不思議である。私がI社に転職したのも台湾人のA女史の紹介で、その会社はそうやって釣り上げられた人材で成り立っていた。オラクルやSAP、PeopleSoftの出身者が多く、社長からして元日本HP社長だった。日本に進出してきた外資系IT企業は、金払いがいい半面、ビジネスがうまくいかないとすぐ撤退してしまう。応募する人たちもそれは皆百も承知だった。友人W君なんかかわいそうで、WallDataジャパンにいたのだが、WallDataがNetManageに吸収されて消滅し、さらにNetManageも日本から撤退してしまった。僕はW君をI社に紹介したが、ほぼ同じ時期にI社を辞めた。彼はいまアメリカに住んでいて、オラクルに勤務している。今でも毎年年賀状をいただいている。

そつえん

今日は長男Tの卒園式だ。

1年ぶりに背広を着た。サイズがあうか心配だったが、大丈夫だった。卒園式は、そつのないものだった。今までカジュアルな姿でしか見た事がなかった長男Tの友達のお父さんお母さんが皆スーツで来ていて(当たり前なんだが)お互い少々気恥ずかしかった。自分の子供はもう小学校に通う年なのだ。その親である私はそうとう年を食ったおじさんであるはずなのだが、正直あまり実感がない。自分自身学生時代からあまり変わった気がしないのだ。タカアンドトシの「欧米か」と突っ込むほうに似ている坊主頭の長男Tは、相変わらずの悪ガキぶりを発揮してつい二三日前も雲梯から落下して口の中を切り、口腔外科で糸で縫ってもらって卒園式に出ていた。友達に会えるのも今日で最後だという想像力が欠落しているらしく明日から春休みだということで頭がいっぱいらしかった。

担任のS先生には本当にいろいろとお世話になった。S先生は今年度でこの幼稚園を辞めるそうなのだが、これからもいいキャリアを積んでほしいと思う。先生が辞めるのはうちの子が原因ではないですよね。

ふるほん

私は大学時代、1年ほど古本屋でアルバイトをしていた。

その古本屋はマンガ、文庫、単行本など何でも扱う本屋だった。平日の昼は店長が店番をしているが、平日の夜と土日はアルバイトが店番をしていた。店長のほかにオーナーがいて、他にも古本屋を何店舗か経営していた。意外に思われるかもしれないが、古本屋というのはうまくやればけっこう儲かる商売で、オーナーはベンツを乗り回していたし、私のいる頃も税務署の調査が入るほどだった。

バイトの私も仕入れをしていた。店頭の他に他店と共通の倉庫があり、そこにない本は買い取り、ある本は買い取らないという方針だった。意外に思うかもしれないが、ベストセラーはすぐに倉庫に余るうえ、ブームはすぐ過ぎて売れなくなるので、ほとんど買い取ることはできなかった。よく売れるのは固定ファンがいる時代小説やエロマンガ、アイドルの写真集等だった。時効だと思うので明かすと、店頭には並べないが裏本も扱っていた。3月は買い取りのピークで倉庫に本が山積みになるが、秋にはほとんど買い取りが無く店頭でさえ棚がスカスカになってしまっていた。作家が死ぬとその人の本の売れ行きが急増するし、アニメの再放送で連想買いが入ることもあった(たしか「めぞん一刻」の再放送で高橋留美子の漫画が連想買いされるという事があった)。新刊のハードカバー単行本ばかりよく買い取りに持ち込んでくる人がいて、万引だと思うのだが、身分証明証もあるし確証もないので買い取るしかなかった。古紙回収業者の人たちもよく回収した古本を持ち込んでくれることがあった。ただ高値で買い取れと凄む人もいて、その人は出入り禁止になった。

店長はその後結婚して引退し、京都に住んでいる。今でも毎年年賀状をいただいている。

あんけん

ネットをぶらぶらしていたら、興味あるエントリーがあった。

業績修正のTIS、「失敗案件ではない。結合テストに想定外の手間」

もう少し記事を読み込んでみよう。

業績の下方修正を発表したが、それは『「超大型案件」のテスト段階で計画を大幅に上回る要員を配備する必要が出たため。発注した顧客の名前やシステムの稼動時期などは一切口をつぐんだ』。顧客の名前を公表すると、顧客企業の事業の継続性に疑問符がつくのだろう。稼動時期を公表しなかったのは、稼動の目処がたっていないという事だろう。

『一般の下請けとは異なり、各準プライムが各サブシステムの工程管理などにも責任を持つ体制で開発された。このサブシステムを結合テストにかける作業量が当初の見通しよりも膨らみ、大幅な要
員増が必要になったという』。システムを分割して丸投げし、工程管理も下請けにまかせっきりだった。出来上がったサブシステムを稼動直前になってはじめてくっつけてみたら、くっつかなかったのだろう。

『岡本社長は、「今回の案件は失敗プロジェクトとは考えてない」』。一般論で言うと、混乱したシステム開発プロジェクトはトップが非常事態を宣言して仕切りなおししたほうが収拾が早いし、ITベンダーもそれは理解している。失敗案件を認めないのは、顧客のシステム部長が保身のためにITベンダーに失敗を認めないよう強く要請しているのでは?と「根も葉もない邪推」をしたくなってしまうのですが、私はそう思いませんよ。

それにしても、『経常損益は132億円の黒字からゼロに、純損益は63億円の黒字から12億円の赤字になる』案件が失敗案件ではないと言うのはずいぶん勇気がいると思うのだが、どうなんだろうか。

にっこう

日興の上場維持が決定した。

日興株の上場維持を決定・東証「不正会計、組織的といえず」

今回の東証の決定は、ライブドアは上場廃止ケースだが日興は上場維持ケースだという明確な判断基準をマーケットに示した事になる。今後市場はそれを織り込んでいく動きになるだろう。また、日経、朝日、読売、時事、共同が揃って誤報を伝えたことになった。

あかちゃん

なぜ日本のIT産業はこんなに競争力がないのか考えてみた。

結論から言うと、日本の企業が、非常にまずいやりかたでシステム調達をしているため、開発側の大手ITベンダーの競争力が育たなかったのではないかと思う。

まず、システム調達と言っても日本の企業は「調達」の名に値するようなことはほとんどやっていないように思える。複数社へ見積もり依頼をし、価格と納期を比較し、ベンダーの過去の開発実績を調査することぐらいは最低限やっておくべきだろう。また、パッケージですむものは極力パッケージですませるのも当然の選択肢だ(Excelのようなソフトが欲しい時、自社でExcelを開発する奴はいない)。系列や人間関係、バーター取引でシステムの発注先を決めるのは厳に慎むべきである。

日本企業がインドのIT企業へシステムを発注することはほとんどない。開発実績、コスト、品質を考えればどう考えてもインド企業からのシステム調達はもっと多くなければおかしい。言葉の壁とか言うが、通訳がいれば済む話であり、通訳にかかるコストはシステム開発コストに比べれば微々たるものだ。実際は日本のIT企業が受注したものを、インドのIT企業に下請けに出しており、当然ピンハネしているので、高くつく。ばかげた話だ。

手本になるようなシステム調達をあげてみよう。東証は次世代システムの開発にあたって、18グループに対して国際入札を実施した。

東証システム、全面刷新の真相

結果は富士通が受注しており、出来レースではないかという声もあるが、調達プロセス自体は評価できるものであると思う。

もうひとつ、まだうわさレベルだが、ゆうちょ銀行が全銀システムを接続するためのシステムをりそな銀行から買い取るという話がある。りそなは合併の際に余ったシステムがあり、ゆうちょ銀はそれを買い取るらしい。すでにシステムがあるのなら、買えばいいという発想は、正しいと思う。

ぎんが

今日は銀河アリーナにスケートをしに行った。

長男Tはスケート場で同じくらいの年頃の子供と友達になり、わいわい言いながら一緒に滑っていた。子供は大人の付き添いがないと滑ってはいけないルールなので、私も2人の後ろをついて滑っていた。長男Tは今日、派手に転んで口の上を切り、医務室で薬を塗ってもらったが、平気な顔をしてまた滑っていた。まるで生きている楽しさを味わいつくしたいかのように、ひたすらグルグルとスケートリンクを2時間あまりも回りつづけていた。私もその後ろを滑っていなくてはならなかったので、久しぶりの運動をしてとても疲れた。