ウイニー

なんと、1年でウイニーの利用者が3倍になったそうだ。

ファイル交換ソフト:ウィニー利用、3倍 ウイルス遭遇は44%--1年前と比較 – 毎日jp(毎日新聞)

「現在利用者は、ウィニーの被害が社会問題化した一昨年6月の調査で3・5%だったのが、9・6%に急増していた。ACCSは「明確な増加原因は不明」とするが、「著作権侵害行為も激増していることが推定される」という。」だそうだ。ほお、これは大変な事態だ、といきたいところだが、もう少し注意深く見てみよう。

この記事は「毎日新聞」の記事で、調査は「ACCS」によるものだ、という事を頭に入れておいてほしい。

もう一つの調査結果がある。ウイニー関連で定評のあるネットエージェント社の調査結果だ。

Winny経由情報流出調査サービス Winnyノード数推移

こちらの調査では、ネットワーク上で稼働しているウイニーのノード数は2006年度に比較して2007年度はやや減少の傾向にあるそうだ。稼働ノード数が減少しているのにユーザー数が3倍に拡大している????

このへんのからくりは、以下のブログで推定されているが、私もこれが正解だと思う。

ファイル交換ソフトの利用者は急増しているのか? – 監査とセキュリティのあいだ

つまり、ACCSの調査は2006年と2007年では「調査方法」も変わっているし「ユーザー数」の定義も変わっている。つまり統計としてはまったく別物でそもそも数字を比較する意味がないという事らしい。ACCSもそれくらい理解していると思われるが、それでも敢えて「ユーザー数が3倍に拡大した」という発表をしたのはなぜか。

おそらく、現在議論されている「ダウンロード違法化」について世論誘導したいという思惑でACCSと毎日が手を組んだのではないか。悪質な政治的プロパガンダと言うべきだろう。

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