もう限界だ
俺には子育ては無理なのか
カテゴリー: 日記・コラム・つぶやき
ITゼネコン
池田信夫氏がITゼネコンについて語っている。
前半部についてはそうなのかと納得するしかないが、後半部については業界の問題点が非常によくまとめられており「激しく同意」だ。特に日本のIT業界には「最終財市場の競争がない」という指摘は、「いつでもフルオーダーメイドのシステムを」「いつも出入りしているあの業者に」「発注は後になるけどとりあえず作り始めてちょうだい」という業界の病巣を凝縮した言葉に私には聞こえる。
ボット
ボットからのアクセスが増えている。
私のサイトにアクセスしてくるボットはカナダ、イギリス、アメリカからが多く、韓国、日本からのものもある。アクセス元は全世界に散らばっているが手口が同じなので同じボットがボットネットを組んで情報を流通させているのだろう。IPアドレスから管理組織を割り出して海外からだとサブネットマスクをつけて.htaccessにdenyして組織ごと遮断、国内からだとISPを割り出して駆除するよう相手方に通報するのだが、いちいち手間がかかってやってられない。ホスティング会社に聞いてみたが現状では完全な遮断は難しいのでシステム側で対応してくれとのこと。インターネットプロバイダー協会にボット通報窓口はないか聞いてみたがそれらしき組織はなく、個別に通報してくれとのこと。総務省に聞いたらサイバークリーンセンターという所を教えてもらったが、そもそもここは個人とISPが来る所で、サイト管理者が来る所ではなかった。警察は聞くまでもなく具体的な被害がないと動けず、スパムボットからのアクセスぐらいでは動けない。悩ましい所だ。
雑感
【衝撃事件の核心】なぜ死ぬ?なぜ殺す? 大黒柱・父の「強さ」と「弱さ」
古いタイプのお父さんだったのだろう。ぶざまな姿をさらして毎日を過ごすより無理心中を選んでしまった心中はおぼろげながら理解できる。だが会社が倒産し、自己破産して一家は離散、子供の教育も満足にさせられないだろう事態は、全員死ぬよりはいい選択肢だったはずだ。それを選べなかったのは、責任感の強さだったのだろう。
先日小学校の父母会に出席したら、担任の先生をはじめ私以外の全員が女性だった。私は主夫をしているわけで、その事について直接何か言われるわけではないが、やはり色々な雑音は耳に入ってくる。比較的セレブなお母さんが多い土地柄だからなおさらである。「Tちゃんの父親はどうしようもない父親だ」。そのとおり、私はどうしようもない父親だ。だがしぶとく生き残る。
高校の時の友達もまた人にはぶざまな姿を晒すことができない人だった。私はこじきになっても彼には生き残ってほしかった。彼のMac Plusは今私の家にある。
ウィニー
情報流出が止まらない。
ウィニーや2chを悪者にする論調が目立つが、問題点が違うと思う。
機密資料を外部へ持ち出して自宅にコピーする状況が日常的にあって、それがたまたまウィニーによって露見したという見方のほうが自然だろう。情報の取り扱いの問題であり、特定のソフトや技術の問題にするべきではないと思う。
確定申告
PTA
名刺は切らしておりまして
何かの拍子に目にしてしまった。「名刺は切らしておりまして」
プログラマ(それも日本の)にだけピンと来る言葉だ。
日本のシステム開発は、多重下請け構造だ。お客が発注したシステムを受注した会社がA社とする。A社がB社に発注し、B社がC社に発注したとする。私はC社のプログラマだ。
私はB社に行って、仕事の説明を受ける。開発現場は、A社のオフィスだ。B社は私に言う。「あなたはB社の社員ということにしてください」
開発現場のA社のオフィスに行く。担当者と名刺交換する。「初めまして、A社の山田です」「初めまして、B社の阿部です。すいません、名刺はきらしておりまして」
ここでA社の山田さんは、では、あとで名刺をください、とは絶対言わない。視線を微妙に外し、「ああ、そうですか」と軽く受け流す。彼は(表向き)多重発注の事実を知らない(事になっている)のだ。私も余計な事は言わない。お互い触れてはいけない事は言葉に出さずに仕事さえすればいいのだ。
システムは無事カットオーバーする。しかし、トラブルが発生する。私は客先へ行くことになる。データセンターでユーザー企業のシステム部員と顔あわせしてまたこう言うのだ。「初めまして、A社の阿部です。すいません、名刺はきらしておりまして」
P.S. 下請けに仕事を出すこと自体はどの産業でも広くおこなわれているが、社名を隠蔽するのはIT業界特有の慣習だろう。客はどんな会社がシステムを作ってるかわからないわけだから、ライバル企業のシステム再構築プロジェクトに息のかかった下請けを潜り込ませる、というような行為は割と簡単にできるような気がする。
ウイニー
なんと、1年でウイニーの利用者が3倍になったそうだ。
ファイル交換ソフト:ウィニー利用、3倍 ウイルス遭遇は44%--1年前と比較 – 毎日jp(毎日新聞)
「現在利用者は、ウィニーの被害が社会問題化した一昨年6月の調査で3・5%だったのが、9・6%に急増していた。ACCSは「明確な増加原因は不明」とするが、「著作権侵害行為も激増していることが推定される」という。」だそうだ。ほお、これは大変な事態だ、といきたいところだが、もう少し注意深く見てみよう。
この記事は「毎日新聞」の記事で、調査は「ACCS」によるものだ、という事を頭に入れておいてほしい。
もう一つの調査結果がある。ウイニー関連で定評のあるネットエージェント社の調査結果だ。
こちらの調査では、ネットワーク上で稼働しているウイニーのノード数は2006年度に比較して2007年度はやや減少の傾向にあるそうだ。稼働ノード数が減少しているのにユーザー数が3倍に拡大している????
このへんのからくりは、以下のブログで推定されているが、私もこれが正解だと思う。
ファイル交換ソフトの利用者は急増しているのか? – 監査とセキュリティのあいだ
つまり、ACCSの調査は2006年と2007年では「調査方法」も変わっているし「ユーザー数」の定義も変わっている。つまり統計としてはまったく別物でそもそも数字を比較する意味がないという事らしい。ACCSもそれくらい理解していると思われるが、それでも敢えて「ユーザー数が3倍に拡大した」という発表をしたのはなぜか。
おそらく、現在議論されている「ダウンロード違法化」について世論誘導したいという思惑でACCSと毎日が手を組んだのではないか。悪質な政治的プロパガンダと言うべきだろう。